み か ん

2003.6.18更新


「くつ」

− 1 −

たっか たか

じめんと

たたきあわせる

ぜつみょうな

タイミング

たっか たか

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− 2 −

なぜ

どうにもできないことが

あるのだろう

わたしは

わたしのかげをふまなければ

いっぽもまえに

すすめない

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− 3 −

ねぼうしてしまって

へやじゅうをなぎたおしてしたくをすませ

ドアをけやぶるいきおいでとびだして

ちをはきそうなくらいはしって

ちこくぎりぎりのでんしゃに

ドアがしまるまぎわにとびこんだ

いきをととのえて

まあ でだしはさいあくだけれど

なんとかいちにちがんばろう

きもちをいれかえて

ぜんしんをみると

しろいワンピースにふつりあいな

スポーツクラブようのシューズをはいていた

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− 4 −

もう あきらめよう

まつだけむだだった

かえってしまいたいのに

くやしくて くやしくて

それでもあきらめきれずに

うずくまって

ようやくきづいた

みぎのくつが

ありのとおりみちになっていた

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− 5 −

にゅうねんにあらって

ごごのあいだ

えんがわでほしたスニーカー

もちあげたとたん

はんとうめいなえきたいが

なかからこぼれおちて

ためしにはくと

きもちがあたたかくなった

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− 6 −

はだしでは

ガラスのはへんのうえは

あるけません

オイルのうえは

すべります

こおりのうえはつめたくて

アスファルトのうえはあつくて

とてもたえられません

つくえのかどにぶつけると

あたりをほしがとびかいます

たしょうの

きゅうくつさをさしひいても

せいかつにはかかせません

なのに

いえにかえるとほっとするのは

すみかというせい

だけではないのです

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− 7 −

なんど

うらなっても

おもてばかり

どうして

あめ やまないの

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− 8 −

みずたまりを

もろともせずに

あるきたかったわけじゃない

きいろにしろのふちどりが

きにいったわけじゃない

ゴムぞこを

キュッキュッ

ならしてあるく

カナコさんの

まねをしてみたかっただけ

きょうも

そとははれ

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− 9 −

せかいじゅうの

ひとたちが

ひとつのかぞくになったら

とうめんのかだいは

くつのしゅうのう

けっきょく

ささいなことで

グループができあがる

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− 10 −

かって

はじめてはくときの

ドキドキは

ほかに

るいをみない

ことこと

いえじゅうをあるくじかんが

あいじょうのちょうてん

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